RT Box 1
RT Box 1 は規模があまり大きくないパワエレプラント回路のHILや、並列処理を必要としないシングルタスクのRCPへ適用可能です。
RT Box 1の内部では、FPGAに2つのCPUコアを組み込んだZynq Z-7030 SoC(Xilinx社)が動作しています。1つのCPUでリアルタイムシミュレーションが実行され、もう1つのCPUは通信および補助サービス用として組み込みLinuxを実行しています。 FPGAファブリックは、アナログチャネルのADC/DACを制御し、デジタルチャネルでは、PWM信号の生成および読み込みを実行するために使用されます。
DC/DCコンバータ等の小規模なパワエレ回路の場合、シングルコアのHILSでもタイムステップを1μsまで短縮することが可能ですが、一般的な3相インバータ等の適用事例では、2-10μsのタイムステップが必要になります。マルチコアによる並列処理が可能なリアルタイムプラットフォームをお探しの場合は、RT Box 2 のご利用をお勧めします。
マルチレベルインバータ(MMC)等の大規模パワエレシステムのHILSの場合は、複数の RT Box 1、RT Box 2、RT Box 3 の各端末を、高速シリアル通信リンクを介して接続し、分散処理を実行することが可能です。 RT Box 1には、この双方向高速通信用のリンクが4つあり、それぞれが6.25 Gbit/sのデータレートをサポートしています。接続された各RT Boxは、同期/非同期のシミュレーションタイムステップで実行可能です。